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小林よしのり
2024.10.2 05:27日々の出来事

インド版アニメ『おぼっちゃまくん』のムービーが6本来た

インド版アニメ『おぼっちゃまくん』のムービーが6本も
届いていた!しぎゃぴ~~~~~~~~~。
感想を書き留める。

『大掃除』のお話・アニマティクス
御坊家の大邸宅を大掃除するという話で、貧ぼっちゃまの
兄弟やお助け軍団が活躍する。見ていてとても楽しい回だ。
大掃除責任監督の茶魔が張り切っている様子がいちいち
愛らしい。
冒頭、メガホン片手にオープンカーに乗って茶魔が監督
しに来るところから、可愛くてワクワクさせられる。
まだかなりラフな絵だが、茶魔の表情や声は相変わらず可愛い。

『ケンニョー』のお話・アニマティクス
検尿のため、必死でおしっこをする場面から、その尿を
大げさに丁重に学校に運ぶまで、次から次に起こる障害を
乗り越えていく様子が、ひたすら楽しい回だ。
最初の茶魔のドアップの表情から可笑しくて笑ってしまう。
これもまだかなりラフなので、茶魔たちの表情がどうなる
のかアニメーションを早く見たい。
声優がうまくて、声を聞いてるだけでも茶魔の可愛さが
伝わってくる。

『茶魔テレビ』のお話・アニマティクス
茶魔が学校にテレビを寄付するのだが、放送する番組が
すべて茶魔制作の「茶魔テレビ」という話で、その番組が
どれもめちゃくちゃで面白い話だ。
これもまだラフのアニマティクスだが、茶魔の表情は
かなりわかりやすく描きこまれている。
最初の「みんな感じ」の顔からインパクト大で引きが凄い。
司会の眼鏡をかけた茶魔や、沙麻代ちゃんの真似をし
ているときの茶魔の顔も面白可愛い。
袋小路が沙麻代ちゃんにキスを迫るときの唇の描き方も
可笑しい。
不良姿になった柿野くんがどんな絵になるのか楽しみだ。
艶子先生の自宅に潜入番組は、もともとシナリオにあった
ブラジャーのギャグがさすがに使われなかったか。
茶魔と貧ぼっちゃまがダンスするシーンは、二人の顔も
面白いし、音楽が少しインドっぽさがあって愉快だった。

「便ツ」のお話・アニマティクス
これは原作ありの作品。
シナリオだけではなかなか可笑しさが伝わりにくかった
だろうが、原作を参考にしてくれれば絵的にも楽しく
笑える回になるだろう。
袋小路が茶魔にどちらが「贅沢」で「金持ち」か勝負を
仕掛けるが、本物の金持ちである茶魔は、お金の掛け方が
根本的に常識を超えている。
忍者が出ててきたり、予想を超えた茶魔の贅沢、最後の
便ツなどなど子供が楽しめそうだ。

「秘密を話すぶぁい」のお話・アニメーション
これも原作ありの作品。
やっぱり着色されたアニメーションは鮮やかで楽しいなあ。
キャラの表情も生き生きしているし、「なんて骨体」の
ビリビリと感電している表現なんかも凄い。
アニマティクスの時に気になった、沙麻代ちゃんの秘密の
ところも、ちゃんと劇的な表現になっているし、茶魔が
ずっと泣いているのが可笑しい。
「貧保耐三の秘密」「御坊茶魔くんの告白」とか、
日本語でタイトルを出すのはビックリ。
貧ぼっちゃまが秘密を話した後に、皆が驚いた様子を
畳みかけていくのもとても良い。
牛丼屋の看板の文字が反転してしまっていた箇所も直って
いる。
茶魔が秘密をバラすものの、皆が「知ってる…」と沈黙
するシーンの表現なんかもとても上手い。
白髪になった茶魔や、亀に乗って爺やが登場するシーンも
面白くて笑えた。

「小さな秋見つけた」のお話・アニメーション
これも原作ありの作品。
インドに秋という季節があるのかどうか知らないが、
日本の秋の紅葉の表現が綺麗で驚いた。
「スポーツの秋」とか「心・技・体」とか日本語で
書いてあるのが驚き。
マッチョでオネエ口調のトレーナーも可笑しく描けて
いるし声もすごく良い。
虫の音に合わせて思わずダンスしてしまう茶魔も可愛い。
髪が1本抜けた爺やの頭に抱きついて泣く茶魔も可笑し
くて笑えた。
途中から、何にでも大袈裟に「秋の悲しさ」を感じて泣く
茶魔も愛らしくて、背中に「秋の分かる男」と日本語で
書いてある旗をしょっているのが驚き!
最後にお父ちゃまも一緒に号泣しているところも最高に笑える。
表情の描き方も、背景の効果の描き方も、声優も上手い!
ただ一点。食事のシーンで、魚のお頭が立ててあるのが、
日本食ではあり得ない。寝かせてほしい。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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